町医者 松嶋大ブログ

岩手県盛岡市で「なないろのとびら診療所」を運営する町医者・松嶋大のブログです。

奇跡ではなく必然。ただし最後は情熱と愛情だ。

90歳弱の大好きなおじいちゃんが体調を崩し、手術を受け、リハビリを進めている中、食べられなくなったと、ご家族から相談を受けました。

 

(すみません、最大級の敬意を表して、おじいちゃんと書きます。決して軽々しいつもりはありません)。

 

経過を伺いました。

なるほど、そういうことかと理解しました。

 

病院には本当に失礼と思いましたが、それ以上のリハビリも難しそうだったので、経管栄養にしたのちに、すみやかに退院していただくことにしました。

 

そのおじいちゃんは、ほぼ寝たきりで、鼻から管が入った状態(経鼻経管)で戻ってきました。

 

一気に、治療とケア、リハビリをしました。

退院から2時間後、目が覚め、座位保持ができました。

さらに2時間後、元気いっぱいに自分で管を抜きました。

夕方、食事を口からちょっと食べられました。

夜には寝ぼけもあったのでしょうが、なんと、歩きました。

 

翌日は、ちゃんと起きている状態で歩けました。

薬も、食事もなんとか口から。

 

翌々日には、自分で歯も磨けるようになりました。

 

しかし、その後、落とし穴が。

肺炎です。

万事休すかと思いましたが、諦めず、治療を進めました。

ご家族には、さすがに限界かもと伝えて、看取りの話も語りました。

 

ご家族もぼくも悲壮感溢れていましたが、翌日、プチ復活。

その後、復活基調へ。

 

経管栄養だった90歳近くの超高齢男性が、食べられ、歩ける状態にまで復活。

これだけ聞くと、奇跡と言われます。

 

しかし、ぼくにとっては、超偉そうにいえば、必然な結果です。

症状が固定化する前に早期に手を打てたこと、そして、看護やリハビリ、調理師たちの最善の賜物であることを強調しておきます。

 

奇跡ではなく必然です。

でも、最後は、愛情と情熱ですよ。

だって、すごく大好きなおじいちゃんで、すごく治したかったですもの。

 

まだまだ油断できず。

愛情で押し切ります!

 

 

----

クラウドファンディング、挑戦中!

 

f:id:kotonoha_group:20200830215940j:plain

がっちりと握手